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ナカまで愛でてトロトロに溶かして
第8章 【栄光の座】
だけど、いや、だからこそ常に一線を引いていたい。
キスしても、セックスしても、私をイかせるこの手は仕事上必要不可欠だからであって、それは愛じゃない。
小さな愛は他にもあって、千景ちゃんや蓮くんで補えるもの。
この2人にしか引き出せない愛。
どんなに疲れていても3Pは出来る。
可愛くて仕方ない。
一番一線を引かなければならない相手だろうけど、それは私自身が無理な話だ。
そして、この2人もきっと我慢など出来なくなってきている。
教えてしまった、極上の快楽を。
普通のセックスじゃ満足いかない身体にしてしまったのかも知れない。
責任は取らせて頂きます。
手放せないのは私もだし。
離れていくのはもう止めちゃいけない気がしてる。
その日までは全力で愛してあげるつもり。
そして、何よりも一番片付かない偏愛。
抱えきれないほどのバラの花束を持ってやって来た男。
「悠、おめでとう」
バラの良い匂いを嗅いで「ありがとう」と受け取る。
テーブルの上に置くとすぐに抱き締めてきてキスするの。
仕方なく受け止める……ではなく、最近じゃ普通に応えてる自分が居る。
息のあがるキスされてもう目はトロンとしてる。
「抱いて良い?」
なんて聞くのは私のご機嫌取りだよね。
無理な時は素で拒む事も重々理解してる人だから。
固くなったアソコ当ててきて私が拒んだらソレどうするの?
クスッと笑って見つめ合う。
「ダメ、今日は私が章介を抱く日よ」
一瞬青ざめてすぐに目尻下げて笑う。
熱いキスで応えてあげる。
すぐにはベットに行かない。
服を1枚ずつ剥いでってソファーに覆い被さる頃には全裸なの。
隅々まで舌を這わせて味わい尽くす。
「悠……俺も舐めたい」
シックスナインで互いを舐め合い高揚していく過程が堪らなく興奮するね。
性感帯は全て把握してるしイかせ方も熟知している。
わかりきった仲だけど、飽きが来ないのは予想を上回る愛で包んでくれるから絆されちゃうのよ。
前まではそれが癪に障って仕方なかったのに今では素直に従う自分に驚いてる。
失いたくなくて自ら走って追いかけた。
あの日を境に章介を受け入れる事に躊躇わなくなった。