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ナカまで愛でてトロトロに溶かして
第2章 【それぞれの葛藤】
ふわふわとした空間で心地良い。
甘い香り……無防備な姿。
ソファーの寝転び、仰向けでお昼寝中。
片腕だけ床に落ちたままスヤスヤ寝てる。
白の細身Tシャツ一枚と同じく白のホットパンツスタイルはいつもお家スタイルだ。
「………先生………アキ先生」
んふふ、戸惑ってる。
さて、キミはどうするかな。
さっきまでウトウト本当に寝てたけど、鍵の施錠音で目が覚めた。
ゆっくり入ってくる足音に気付かないフリして目を閉じている。
何処かからタオルケットを持ってきて掛けてくれたみたい。
立ち去る気配はない。
ムムム……ひょっとして……ひょっとしたりする?
まさかね、キミにそんな度胸はないと思うよ。
目をパチクリと開けてみた。
そしたら目の前に顔、その距離は数センチ。
「あ……」と目を覚ました私に気付いたようで慌てて離れた為尻餅をついたキミはやっぱり耳まで真っ赤っ赤で。
え、今、本気でキスしようとした?
ちょっと目の前暗くなったから危険を察知した。
寝てるフリ続けてたらキスしてた?
本能的?
聴きたいことはいくらでもある。
でも本人がショートしてしまうだろう。
「すみません、マジで寝てるのかなって見てました」
その顔でその言い訳は通じないぞ。
その場で大きく伸びをして起きる。
寝ちゃってた…と笑うと俯いた。
だから真正面から釘刺して意地悪してあげる。
「でもダメだよ?年上からかっちゃ……本気で好きになった人としてね、そのキスは」
「えっ!?あっ……!」
焦ってる焦ってる。
「寝込み襲うのは頂けないなぁ」と更に追い打ち。
肩落として小さくなっちゃった。
可愛いね。
だからその手を取っちゃうの。
「それとも大人の関係なキス、試してみる?」
「お、大人の関係なキス…?」
「そう、恋人ではないけれどその場の雰囲気や性欲抑える為だけの激しいキス」
「なっ…!からかってるのはどっちですか!アキ先生!」
「え、そこ怒るとこ?提案してあげただけなのに〜」
「もう!僕仕事します!」