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ナカまで愛でてトロトロに溶かして
第2章 【それぞれの葛藤】
「はい、でも私はあくまでしがない漫画家ですから、そこまで言って頂かなくても充分特別扱い受けてるのはわかっているので」
「ハハハ、そりゃどうも、しかし内出血って……他に言い方あるだろ」
「内出血は内出血です、着けられる側は痛いんですからね?アレに憧れてるのはせいぜい10代〜20代前半ですよ」
「あれ?じゃ、その頃の悠は憧れてたの?」
「いいえ、最初着けられた相手にはビンタしちゃいました」
「ブハッ!マジか!あぶねぇ!俺も今ビンタされるとこだった!?」
「鍵山さんに限ってはそんな……でも、もししたら今後一切しないで…とは言います」
「ふーん、そう聞いたら何か着けたくなってくるな……アハハ、うそうそ、明日は大事なパーティーなんだ、そんなヘマするかよ、それこそ俺がタカラアキの価値下げる事になるじゃねぇか」
「私に価値ってあるんですかね?」
「あるに決まってんだろ、だから会社も俺も絶対見捨てねぇ、特に俺は」
鍵山さんこそ凄い眼力ですよ?
吸い込まれそう。
「脱がして良い?」ってサラッと言ってのけちゃうんですね。
私たち……そういう関係ですか?
付き合ってはないですよね?
ちゃんと言われた訳じゃないし。
じゃあ、やっぱりセフレって事になりますね。
「凄く素敵なドレスコードありがとうございます、すみません、もう寝たいです、明日に備えて」
「おいおい……おあずけ?姫は何かお気に召さない事でも?」
「いえ、睡眠時間は確保したいだけです……明日、化粧ノリが悪いと最悪なんで…30代の女の事情ってやつです」
そう言うとポンポンと頭を撫でられた。
「わかったよ、ちゃんとパーティーの事大事に考えてくれてありがとうな、明日昼過ぎには迎えに来る」
「はい、宜しくお願いします」
「じゃ、今日は素直に帰るけどキスくらいは良いだろ?」
一瞬で熱っぽい視線。
腕を引かれてあっという間に唇が重なる。
慣れた手つきで背中を擦り、頬に触れて角度を変える。
優しいキスから徐々に荒々しくなってきてこれ以上はマズイと思い身体ごと押し退けた。
唾液の糸を互いに引いたまま肩で息して。