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ナカまで愛でてトロトロに溶かして
第2章 【それぞれの葛藤】
「ハァハァ……ズルい、こんなキス」
「もう堕ちてんだろ?俺にしとけって」
「ヤダ……漫画、集中出来ない」
「俺が好き過ぎてだろ?」
「違っ…!」
もう、答えさせてくれない。
顔上げたら絡ませてくる。
強引過ぎて萎縮してんだよ。
気付いてないけど尊敬する人だから抗えないのもあって。
どんどん入ってくるじゃん。
全部テクが凄過ぎて抵抗力も弱いし完全に向こうのペースだ。
キスだけで腰にきてる。
「そんな顔するって事は期待しても良いよな?」
「ダメ……鍵山さんは私が賞取るまでは完全に担当者と漫画家の関係性で居てください……私を甘やかさないで」
「はぁ………ズルいのはどっちだよ」と項垂れて胸に顔を沈めてきた。
「俺と付き合ったら悠、甘えちゃうの?」
「はい……フワフワして良い作品生み出せなくなるかもです」
「フワフワしたって良いじゃん、いっぱい甘えてくれよ、それ全部プラスにしてってやるから……俺、悠が思ってる以上に悠の事惚れてるんだけど」
「えっと……それは……ありがとうございます」
拗らせ過ぎた私にとって、何が正解なのかわからない。
俯いてしまったら袖口を引っ張られる。
「帰らないで……ってまた言ってよ」
そうだ、身体の関係を持ってしまったのは私がそうやって止めたから。
甘えた声で「悠」って呼ぶ。
私、こういうのに慣れてない。
鍵山さんだからこそギャップにやられる。
また顔を持ち上げられるから拒否った。
キスもそうだけど。
「あまり見ないで………スッピンだから」
「可愛いよ、ちょっと幼くなるのな」
あぁ、もう最悪。
昨日と比べたら明らかに違うでしょ。
可愛いよ…なんてセックスしたいから言うだけでしょ。
鍵山さんのアソコ、勃ってる気がするもん。
「悠……キスして?」
耳元で言うとか卑怯だよ。
電話でもそうだけど、鍵山さんって本当低音ボイスで脳髄まで響くの。
従っちゃうのよ、凄く危険。
「イヤ……です」
耳朶触ってくる。
「ん……」と反応して触られた側に鳥肌が立つ。
「じゃ、俺からする……本気で嫌なら張っ倒して大声で助けを呼べよ」