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ナカまで愛でてトロトロに溶かして
第4章 【本音と建前】





そっとブラを外し、ナイトブラに着替えようとしたらタオルで背中を拭かれた。
それだけでよろけてしまいそう。
力が余り入らない。
この数日間は決まってこうなるのだ。
原因はよくわからない。
知らぬ間に極限状態で長らく仕事に没頭してしまったせいだろう。




支えられながら前も拭かれてナイトブラまで着けてくれた。
「ありがとう」と小さく言って鍵山さんの胸に倒れ込んでしまう。




「大丈夫か?何か他にしてほしい事あるか?あ、水飲めよ」




コップを持たされ口までつけてくれるけどボーッとしたままの私はポタポタと溢してしまうのだ。
勿論、わざとではない。
身体が動くのを拒否する。
休もうとする。
寝ても寝ても眠くて仕方ない。




気付いたら口移しで水を飲んでいた。
それでも溢れてしまった水滴も舐めてくれる。
やめて、欲情しないで。
今は相手出来ないから。




「悠……煽るなよ、めちゃくちゃ我慢してんだぞ」




「……ごめんなさい」




「謝らなくて良いよ、ゆっくり休め」





「ん………」





「あ……こら、お前…っ」




ズルズルと胸元にもたれ掛かりながら倒れて股関の前で寝てしまった。




次に目が覚めた時は夜中の3時過ぎだった。
だいぶ我儘放題してしまったようで、ベットの上で鍵山さんに抱きついて寝ていたようだ。
横向きに抱き合うようにして一緒に寝ていた鍵山さんの寝顔をしばし見つめていた。




あれ、何かもう楽になってきた。
ずっと心音聴いてたからかな。
お水をゴクゴクと飲んだらシャワーを浴びた。
髪をブローしてベットに戻る。
今日は完全お休みデー。
一切漫画描かない日。
“描けない”じゃなくて“描かない”日。




丸一日くらいは休まなきゃなって心底思うよ。
歳だな、私も。
ゴソゴソとしてたら鍵山さんも起きたらしく寝ぼけ眼で抱き締められた。
首筋に唇が触れてしまう。
もう少し上の方……耳に近いところ。
ここの匂い……好きなんだ、鍵山さんの。




「誘ってる?俺のこと」




「いえ、お仕事頑張った後の匂いだなって思って嗅いでました……匂いフェチなんですよ、私」




「嗅いでるとこ悪いけど俺もシャワー浴びてきて良い?」





「どうぞ」










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