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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第22章 余韻
「本当に大丈夫かい・・・?」

男の声が遠く感じた。

「昨日は何回も電話したんだよ。」

男は何かを探るように言っている。

「携帯電話は電源が切れているし・・・。」

「ご、ごめんなさい、家には・・・早く、帰ったんだけど・・・・・。」

涼子は痺れた思考の中で、言葉を懸命に拾い出していた。

「風邪・・気味だったから、スグ眠ってしまって。そのまま・・・そう・・気がついたら朝だったの・・。」

嘘では無い。

しかし、本当の事でもなかった。
それよりも早く話を終えて、まどろみの世界へ戻りたい気持ちが涼子を誘導する。

「だから・・・。」

男の言葉がふりだしに戻る。

涼子は男の声が疎ましく感じていた。

夫の達彦ではない、別の他人のような気がするのだ。

とにかく電話を切る事だけが、今の願いであった。

強烈な疲労感が襲う。
身体が眠りを欲していた。

「本当に大丈夫なの。ごめんなさい・・。心配かけて・・・。」

涼子の眉が幾分寄り、小さな皺を作っている。

ベッドサイドの鏡に映る自分の顔を見た涼子は、それが、自分が嘘をつく時のものだとフト思い出した。

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