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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第9章 視線
『お前は淫乱なマゾだ。』

今となっては、稚拙なフレーズに悩んでいた自分がバカバカしく思えてしまう。

自分は決して淫乱ではない。

いや、そうとは言いきれないか。

こうして理恵の美しい瞳を見つめれば見つめる程、身体が熱く火照るのを感じる。

理恵の事が好きだ。
心からそう思う。

でも、それでいいのだ。

今は、この心地良い波に浸りながら酔っていたい。

誰にも邪魔されたくはない。

二人だけの時間を大切にしたかった。

愛おしい天使と共に。

理恵の笑顔が弾ける。

涼子の心にも嬉しさが込上げてくる。

グラスのワインを揺らしながら見つめてくる涼子に、それ以上のトロケル笑顔を返しながら理恵も楽しそうに言った。

「本当っ、思い出しただけでも、可笑しいですよねぇ、フフフフ・・・・。」

酔っているのか、理恵の声も少しアクセントが曖昧になってきている。

「でも、もう安心よ。二度と私達には手を出してはこないでしょう・・・。」

そう、二度と理恵には手をださすものか。

「そうですよね、あのケダモノおやじっ。ああ、思い出してもゾクゾクするぅ・・・。」

涼子の大袈裟な身振りに涼子が噴出すと、二人は弾けるように笑い出すのであった。

「フフフフフフッ・・・。」

「アハハハハ、ウフフフフフ・・・。」

そんな二人の喧騒に、周りの視線が一斉に集中する。

何しろ、誰でもが振りかえる程の美女二人がいる事で、イヤでも目立つのだ。

二人はバツの悪そうに目を合わせた。

「私のウチで飲み直しません?すぐ側なんですぅ・・・。」

「いいわね・・・・。」

二人は店を出ると、仲の良い姉妹のように腕を組んで歩きだした。

夜の繁華街のネオンの光が、水槽の中のように滲んでいる。

「本当・・・今夜は楽しい・・・。」

理恵の腕のぬくもりを感じながら、涼子は幸せそうに呟くのであった。
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