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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第2章 切り札
祖父が地元の有力者である涼子は、生粋の「お嬢様」であった。

元軍人の祖父に厳しく躾られ、有名大学を卒業後アメリカに留学しその時に知り合った夫と二年前に結婚した。

夫も大手商社のエリートで、経済学のMBを取得していたのだ。

ハンサムで背も高く家柄も申し分が無かった。

幸せな新婚生活をアメリカで過ごした後、転勤になった夫の帰国に合わせ、故郷に帰ってきたのだ。

今年で二十八歳になるのだが、二十歳そこそこにしか見えない。

それでいてスタイルの良い身体からは強烈なフェロモンが放出され、生まれながらの気品と裕福な環境が、涼子の若さと美貌を美しく保っているのだった。

道行く人々は男だけでなく女性ですら、その神々しい美しさに振りかえる程である。

そんな涼子ではあったが、身につけた教養と生来の奉仕精神から、精力的に福祉ボランティアの仕事をこなしていたのだ。

人のために役立つ事が、替えがたい満足感を与えてくれる。

夫も海外出張等で留守勝ちなので、気がねなく仕事が出来るのだった。

幼い頃から飼っていた愛犬のベスも実家から引き取り、充実した毎日を送っている。

今回の福祉施設にしろ、祖父に頼めば実現するのは簡単なのだが、何とか自分の力で進めたかった。

そうする事で、自分の存在価値を確かめたかったのである。

それで、比較的近くにある山岡啓造の事務所に単身乗り込んで来たのだが、勿論、祖父の威光が後ろにある事は計算済みであった。

啓造の方でも、地元有力者の孫娘の機嫌をとっておく事はメリットがある筈だ。

しかし、実際に会ってみた途端に、嫌悪感がジンマシンのように沸きあがってきたのには閉口した。

典型的な脂ぎった田舎の政治屋といった風は、アメリカ帰りの涼子には、到底受け入れがたい物があった。

まあ、これも福祉のためと我慢するしかないと思う涼子であった。

それでも手首に残る粘ついた感触に、重くるしい嫌な予感が心にのしかかるのだった。
そして、それが現実になってしまった。

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