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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第12章 白い波(第三部)
『あふんっ・・・あああ、ううんっ・・。いいっ・・いいのぉ・・山岡さんっ・・。』

刷りかえられた記憶が、涼子を苦しめる。

この忌まわしい呪いから逃れる術を、涼子は懸命に探るのだった。

そう、理恵がいる。

かけがえの無い涼子の天使だ。

どうせ淫乱な欲望を押えられないのなら、せめて愛する理恵の事を想うのだ。

いつも一緒にいたい。

理恵といる時間を大切にしたかった。

清らかな白い波で自分の中の虚像の記憶を洗い流したかったのだ。

美しい理恵に。

涼子の愛する天使に。

※※※※※※※※※※※※※

そして、現在。

「なっ、何でもないんです・・・。」

益々元気を無くしていく理恵に涼子が問い掛けると、決まってこの答えが返ってきた。

「実は・・・。」

しかしやっと今日、理恵は思い口を開いてくれたのだった。

「又・・・脅されて・・・・。」

涼子に衝撃が走る。

理恵の悩む顔を見るたびに感じていた不安が、今現実となって襲ってくる。

「あ、あの男・・・なの・・・・?」

遂この間、詫びの電話がきたばかりなのに。

何もしないと、誓約書に実印まで押したのに。

青ざめた表情で涼子が声を絞り出すと、理恵はコクンと頷いた。

「どう・・・して・・・?」

理恵と飲む楽しいお茶の時間が、壊れていく。

目の前のカップにわずかに残るコーヒーに、涼子の見開いた大きな瞳が写っている。

理恵の細い肩が揺れていた。
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