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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第12章 白い波(第三部)
なのに、一人きりになると涼子は獣になる。

最初は白い波と戯れていた筈なのに、いつの間にか視界が暗転、し暗闇の中ネガフィルムの光景が涼子を襲う。

この世で最も嫌う山岡と愛しあうシーンに涼子は引き込まれ、男の名を叫びながら貫かれているのであった。

どうしてなのか、自分でも分からない。

愛する夫でもなく、理恵でもない。

獣のような男なのだ。

一度だけ、山岡から電話があった。

※※※※※※※※※※※※※

『な、何のご用ですかっ・・・。』

明らかに動揺する自分がいた。

そして何故か、むず痒い感情が沸き上がるのを懸命に否定するのだった。

『いやいや、そんなに警戒しないで下さい。もう、悪いイタズラはやめましたから。』

山岡の低い声が、耳元から忍び込むように涼子の心に迫ってくる。

『仲良くしたいんですよ、涼子様・・・。』

小さな電流が走る。

『今までの事は水に流して下さいよ。福祉施設の件は、影ながら応援させて頂きますから・・・今後共、宜しく願います・・・。』

涼子は何も言わなかった。

いや、声に出す事が出来なかったのだ。

胸の動悸が激しくなっていく。

連日のイタズラの罪が、涼子の頭に蘇る。

この嫌悪すべき男の顔を浮かべながら、涼子は自分を犯していたのである。

男の声が身体を熱くする。

涼子はハッキリと自覚していた。

身体の中心から熱く涌き出る感覚を。

一人きりのリビングで、山岡の声だけが聞こえてくる。

昨日も自分を犯していた声である。

『よっぽど嫌われたようですなぁ・・・。でも私は、いつでも涼子様をお慕い申し上げてますよ。では、お元気で・・・・。』

『あっ・・・。』

涼子が何も言えないまま、電話が切れた。

何故か沸き上がる物足りなさが、涼子を動揺させていた。

そっと指を忍び込ませると、悲しい事実が涼子を責め立てるのだった。

濡れていた。

男の声に感じていたのである。

あれほどまでに憎んでいた男に。

一体、どうしてしまったのだろう。

身体中を駆け巡る熱い感覚が、涼子を怯えさせる。

このままではいけない。

間違った記憶が消えてくれない。

日に日に鮮明になってくる。
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