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あなたが消えない
第21章 愛人
私の休みの日。
翔はわざわざ仕事の休憩時間を抜けて、私の部屋で一緒にお昼ご飯を食べにやって来る。
そして月に一度、二人で外出をする。
誰にも見つからないように、きちんと待ち合わせ場所を決めて。
翔の仕事帰りに時々、少し家から離れた喫茶店でお茶をして、この先も二人の関係が永遠で有る事を、言葉で確かめ合う。
翔は、私が聞かない限り、一切自分の家庭内の話はしない。
私もそうしてる。
自分から傷付き、愛する相手を傷付ける必要はないもの。
お互いが、いつもお互いを想い合っていて。
誰にも間に入ってこれないくらい、すぐに抱き締めて貰える距離に居てくれる。
2年たった今でも翔との永遠の仲は変わらない。
旦那の和男は、仕事に追われる日々で、このアパートには半年に一度くらいしか戻って来た事はない。
翔はもう、ほとんど私の旦那様みたいなもので。
だからって、図々しい訳でもなく。
独りで生活をする私を、いつも心配してくれている。
あの時、翔が突然引っ越したのは、やはり私が苦しんでいたから、奥さんを部屋に戻すことなく、引っ越しの決断をしたそうだ。
でも、神経質で不器用な翔は、子どもが生まれたら騒がしくなると周りに気を配るのも面倒だから、私たちが引っ越してくる前から、引っ越しは考えていたらしい。
最初は私の夫婦関係を、面白がって壊したかったのも事実で。
でも私を抱く度に翔は、自分が独りの男で、自分の心が解き放たれて満たされていったのだと、今になって教えてくれた。
身勝手な自分。
翔はよく自分をそう言う。
身勝手な自分が、堂々と出せて。
私は身勝手にされるがままなのに、そんな翔を愛して止まない。
もっともっと、翔に激しく身勝手に抱かれて、壊されて、狂わされるのが、快感になっていて、崩れていくことが気持ちよくて堪らない。
「翼、俺たちずっと一緒だからな」
「ずっとよ」
「死んでからも一緒だ」
死ぬ時に私を連れて行く。
その言葉が私への愛する忠誠なのだと思った。
私と死ねば、死んだ後も生まれ変わる時も、いつも一緒に居られるから、と彼は言う。
翔はわざわざ仕事の休憩時間を抜けて、私の部屋で一緒にお昼ご飯を食べにやって来る。
そして月に一度、二人で外出をする。
誰にも見つからないように、きちんと待ち合わせ場所を決めて。
翔の仕事帰りに時々、少し家から離れた喫茶店でお茶をして、この先も二人の関係が永遠で有る事を、言葉で確かめ合う。
翔は、私が聞かない限り、一切自分の家庭内の話はしない。
私もそうしてる。
自分から傷付き、愛する相手を傷付ける必要はないもの。
お互いが、いつもお互いを想い合っていて。
誰にも間に入ってこれないくらい、すぐに抱き締めて貰える距離に居てくれる。
2年たった今でも翔との永遠の仲は変わらない。
旦那の和男は、仕事に追われる日々で、このアパートには半年に一度くらいしか戻って来た事はない。
翔はもう、ほとんど私の旦那様みたいなもので。
だからって、図々しい訳でもなく。
独りで生活をする私を、いつも心配してくれている。
あの時、翔が突然引っ越したのは、やはり私が苦しんでいたから、奥さんを部屋に戻すことなく、引っ越しの決断をしたそうだ。
でも、神経質で不器用な翔は、子どもが生まれたら騒がしくなると周りに気を配るのも面倒だから、私たちが引っ越してくる前から、引っ越しは考えていたらしい。
最初は私の夫婦関係を、面白がって壊したかったのも事実で。
でも私を抱く度に翔は、自分が独りの男で、自分の心が解き放たれて満たされていったのだと、今になって教えてくれた。
身勝手な自分。
翔はよく自分をそう言う。
身勝手な自分が、堂々と出せて。
私は身勝手にされるがままなのに、そんな翔を愛して止まない。
もっともっと、翔に激しく身勝手に抱かれて、壊されて、狂わされるのが、快感になっていて、崩れていくことが気持ちよくて堪らない。
「翼、俺たちずっと一緒だからな」
「ずっとよ」
「死んでからも一緒だ」
死ぬ時に私を連れて行く。
その言葉が私への愛する忠誠なのだと思った。
私と死ねば、死んだ後も生まれ変わる時も、いつも一緒に居られるから、と彼は言う。