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あなたが消えない
第4章 キスマーク
勘違い、誤解って言葉があるように。
決め付ける事だけは、してはいけない。
夕方過ぎる頃、101号室の玄関先でアルミ缶や空き瓶の音がした。
よし!
用意しておいたペットボトルと新聞紙の束を持って、下へと降りて行った。
「こんばんわ」
「こんばんわ。荷物はそれだけ?」
「はい」
「じゃあ、行きましょうか」
「はい」
永津さんは、私の歩幅に合わせて歩いてくれる。
「それ、重くない?持ってあげますよ」
「いいえ、とんでもない」
そんな、両手ふさいで歩いてる人に、これ以上は持たせられないよ。
「もう少しだけ歩いた場所に小さな神社があってね。そこの奥の広場が、ここの地区の回収場所なんです」
「へぇ、そうなんだぁ」
「暗いし、足元も悪いから、夜は一人では逆に危険なんですよ」
なのに、夜誘うか。
さすが、何か違う感性の男だ。
「ほら、あそこ」
永津さんの指を差す方向。
確かに暗がりだ。
しかも、神社。
ちょっと怖い。
そして辿り着くと、さっそく私たちはそれぞれ持ってきた物を捨てる。
私はペットボトル。
永津さんは、空き瓶。
「本当に暗いし、見づらいですね。街灯一つだなんて」
「えぇ、たぶん何か有って叫んだとしても、誰も助けには来ないと思いますよ」
まぁ、そんな感じするわ。
するわって…えっ?…
何でまた、そんな目をして私を見ている?
「とくに、今の時間帯は夕飯の時間帯ですからねぇ」
「そう言われて見れば、確かに…」
って…えっ?…
近寄って来るから、私は動けなくなる。
「一切、誰にも声は届かない。こんなに静かな場所でも」
何だ、ビックリした。
永津さんは、私の横を通り過ぎる。
別に期待した訳じゃない。
ちょっとドキドキした。
決め付ける事だけは、してはいけない。
夕方過ぎる頃、101号室の玄関先でアルミ缶や空き瓶の音がした。
よし!
用意しておいたペットボトルと新聞紙の束を持って、下へと降りて行った。
「こんばんわ」
「こんばんわ。荷物はそれだけ?」
「はい」
「じゃあ、行きましょうか」
「はい」
永津さんは、私の歩幅に合わせて歩いてくれる。
「それ、重くない?持ってあげますよ」
「いいえ、とんでもない」
そんな、両手ふさいで歩いてる人に、これ以上は持たせられないよ。
「もう少しだけ歩いた場所に小さな神社があってね。そこの奥の広場が、ここの地区の回収場所なんです」
「へぇ、そうなんだぁ」
「暗いし、足元も悪いから、夜は一人では逆に危険なんですよ」
なのに、夜誘うか。
さすが、何か違う感性の男だ。
「ほら、あそこ」
永津さんの指を差す方向。
確かに暗がりだ。
しかも、神社。
ちょっと怖い。
そして辿り着くと、さっそく私たちはそれぞれ持ってきた物を捨てる。
私はペットボトル。
永津さんは、空き瓶。
「本当に暗いし、見づらいですね。街灯一つだなんて」
「えぇ、たぶん何か有って叫んだとしても、誰も助けには来ないと思いますよ」
まぁ、そんな感じするわ。
するわって…えっ?…
何でまた、そんな目をして私を見ている?
「とくに、今の時間帯は夕飯の時間帯ですからねぇ」
「そう言われて見れば、確かに…」
って…えっ?…
近寄って来るから、私は動けなくなる。
「一切、誰にも声は届かない。こんなに静かな場所でも」
何だ、ビックリした。
永津さんは、私の横を通り過ぎる。
別に期待した訳じゃない。
ちょっとドキドキした。