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あなたが消えない
第6章 トラブル
私は永津さんの言葉の節々に出る息使いで、身体が熱くなっていた。

こんな自分を悟られたくない。

なのに、

「…あぁっ…」

下へと伸ばされた手の温もりに、思わず声をもらして、感じてしまった。

私は自分の口を両手で覆った。

はっ、恥ずかしい。

「ほら、そうやって大きな声を出して僕に嫌がらせをしてきたんですよ?ようやく理解して頂けたみたいだ」

すっと手が離れた瞬間に、私は腰が抜けて崩れ落ちた。

「ご馳走様でした」

私は睨み付けた。

すると口元だけ笑って、永津さんは答える。

「素直な人だ」

私はその言葉に驚いた。

「また来ます」

「もう、結構です!」

「何でですか?続きが気になりませんか?」

えぇっ…続き?

何を言ってるの?

「ハハハッ、仕方ないですね。単刀直入に言わないとダメみたいですね。セックスですよ」

「永津さん、ご自分の為さってる事分かってますか?こんな事はあなたの奥さんにやって下さいよ」

「僕とあなただけの、近所付き合いですけど何か?それに、こんな事を妻にする訳ないでしょ?あなただからするんですよ」

「ふざけた事、言わないで!」
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