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モーニングコーヒー
第14章 レベル14〜忘れていた訳じゃない
出産後、少し大事を取って長めに入院していたから、
記念日も病院でということになってしまった。

そう。
入籍記念日も、病院のベッドの上だった。

俺はいつもの花屋で、
ブーケを作って貰って、
美味しいケーキと指輪とお揃いのブレスレットを用意した。
内側に、2人の名前と、秀人と赤ん坊の名前を刻んで貰った。


手首に嵌めてあげると、
りんさんは凄く喜んでくれた。




勿論、俺は、記念日以外も仕事終わりに毎日病院に立ち寄って、
土日はべったり張り付いていた。

オムツ交換とか、沐浴とかも、
あれこれベテランの看護婦さん達に教えて貰いながら、
なんとかやっていた。


俺の両親も、りんさんの両親も、
嬉しそうに毎日のように顔を出していたらしい。

それと、元夫さんと京子さんも、
お花を持ってお見舞いに来てくれたそうだ。



秀人は無事に第一志望の大学に合格した。
俺やオヤジと同じ大学だ。

高校の卒業式は、
りんさんは入院中で行けなかったから、
代わりに俺が行って、
バッチリ動画を撮ってりんさんに観せてあげたりした。



最後まで秀人は、
「無理。
小さくてヤダ。
首もグラングランしそうで怖い」と言って、
弟のことを抱っこしようとしなかったけど、
退院して家に戻って、
ソファに座った状態で、
そっと乗せられて、
「うわ。
凄く小さくて軽いんだね?
で、温かくて柔らかい」と言って、
目を細めていた。


「瑛人かー。
なんか、ママより駿さんに似てる気がする。
僕より背が高くなったらヤだな」と言うので、
みんなが笑う。


大家族で、
今年の春は家の庭で桜を観ることになった。


ばあちゃんが大切にしていた桜を観ながら、
りんさんのお母様が作るアップルパイや肉料理に、
俺の母親が重箱に詰めてきた和風な煮物なんかを摘まみながら、
のどかな春を迎えていた。


「瑛人は帝王切開のせいか、
泣き声がまだまだ小さいな」とオヤジが言うと、

「あら、そのうち、すぐに元気でヤンチャになりますよ?」と、
りんさんのお母様が笑う。


会社のスタッフやら、小川、
それに真人先輩も、
りんさんの様子と赤ちゃん見たいと言って、
交代でやってきた。


手術後もかなり痛そうで辛そうなりんさんは、
みんなが来る度に、とても嬉しそうにしてくれていたけど、
俺は心配で気が気じゃなかった。



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