この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
近くて遠い
第12章 善人か悪人か
「本当に…それだけ?」


そんなわけない。
まさか有川様がそんな…


「うん。あ、あと、挨拶もせずに婚約を決めてすみませんって謝ってたわ」


「………っ…」



驚きすぎて言葉が出ない。


もしやお母さんが嘘を言っているのかもと思ったが、嬉しそうに話す様子を見るに、そんなことは無さそうだった。



会ってくださったことも衝撃だったが

本当のことを言わないで下さっただけでなく、私がついた嘘を暴かないで話を合わせて下さった事に一番衝撃を受けた。



なぜ……?


どうして……?




「真希…」




戸惑い目を泳がせる私にお母さんが声をかけた。


──────横暴で人の事を考えないあなたに…誰も笑顔は向けないわっ…



昨晩有川様に言い放った言葉が私自身を締め付ける。



「素敵な人、見つけたわね…あの人なら、きっと真希は幸せになれるわ…」




嬉しそうなお母さんに涙が溢れそうになった。


分からない…


でも、ちゃんと彼に向き合ったら…

何かが変わるかも知れない。




「私、そろそろ行くね。
なんかあったらちゃんと言うんだよ?」


「えぇ。ありがとう…
有川さんにもよろしく言ってね」



ギュっと掴まれた手を私も握り返すと、私は部屋を出た。




/518ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ