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近くて遠い
第15章 芽生え
ゴクっと光瑠は唾を飲んだ。


真希は無防備だった。



用意させた白いネグリジェを昨日は着ていなかったにも関わらず今日は着てる。



ベッドの縁に座ってそのまま倒れて寝てしまったのだろうか、足がベッドの外に投げ出されたままだった。


微かに濡れる髪を見るにシャワーは浴びたのだろう…


透けるネグリジェからのぞく細くて白い足に光瑠は目が釘付けになった。


綺麗だ…


そんなことを思いながら光瑠は消えかかる理性を必死に繋ぎ止めた。



このままじゃ風邪を引くな…


光瑠はそんなことを思う自分に少し驚いた。


何となく、真希と接しているうちに自分の中の何かが変わろうとしている。


光瑠は投げ出された真希の足を起こさないようにベッドに乗せ、身体の向きを変えさせると、布団を上から被せた。


「んっ……」


洩れたように聞こえた声に反応して真希の顔を見たが、軽く寝返りを打っただけで起きた様子はない。


光瑠はホッとすると、ベッドの縁に腰を下ろして真希に顔を近付けた。


小さな寝息が光瑠の頬をくすぐる。
光瑠は心地よい風を浴びているような気分になった。


頬に手を添えると真希はとてもヒンヤリとしていた。

いや、自分が熱いのかも…知れないな。



光瑠は小さくて魅力的な真希の唇に視線を落とした。

そして光瑠は吸い込まれるように、自身の唇をその上に重ねた。


触れるだけのキス…


それだけなのに、全身の血が沸き立ちそうだ。


唇を放すと光瑠はまた熱っぽい視線で真希を見つめた。


似てない…


と心で呟いた。



最初は驚くほど悠月に似ていると思ったが、


一緒に暮らしていると、違うところがどんどん見えてくる。


そのことは、光瑠をとても複雑な気持ちにさせた。



「ん……んっ」


「……!」


見つめていた真希の目がうっすらと開き出して、光瑠は近付けていた顔を離した。


「んっ…あっあれっ?私…というか、有川様…!?」


目を擦りながら慌てて身を起こす真希の言葉に少しがっかりした。



「光瑠と呼べと言ってるだろう…」



「あっ、すみません…」


謝りながら、真希は辺りをキョロキョロしだした。





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