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近くて遠い
第17章 偵察
───────…
「昼には戻る。」
「承知致しました、いってらっしゃいませ。」
光瑠さんは、私の肩を掴むと、屋敷の扉を出ようとした。
「あのっ…どこにっ」
困惑している私をみてか、周りのメイドさんがクスクスと笑う。
「真希様、後でお話聞かせてくださいねっ」
愛花ちゃんは私の傍によると耳元でそう呟いた。
「お話って…」
「グズグズするなっ!」
いつまでも愛花ちゃんと話している私に、苛立った光瑠さんは、強引に引っ張って私を車に乗せた。
「うわっ…」
これ…リムジンってやつだ…
初めて入るその高級車はやはり無駄に広くてどこに座っていいか分からない。
「そんな奥に行かなくても、あと一人しか乗らない。」
光瑠さんは、奥へ奥へつめようとする私の腰を掴んで自分のすぐ隣に座らせた。
「あと…もう一人?」
腰に回された腕を掴んで私は光瑠さんを見上げた。
「もう来る。」
光瑠さんはそれだけ言って、軽くスモッグのかかった窓を見た。
誰?
会社の人…?
ていうかまだどこに行くかも聞かされてないんだけど。
一向に教えてくれる気配がないので、私は何も言わず黙って待つことにした。
「申し訳ありませんっ!!」
三十秒も待たないうちに突然車の扉が開いたと思ったら、大きな声が車に響いた。
ええっ…?!
あんまり必死に謝っているので頭頂部しか見えない。
「そんなところで突っ立ってる暇があったら、早く乗れ」
「本当にすみませんでしたっ!」
まるで重大なミスを犯したのかと言うくらいの勢いの彼は、光瑠さんの声に顔を上げると私と目を合わせた。
「うっえっ…あのそちらの方はっ…」
口をモゴモゴさせた彼は、顔を顕にさせた。
七三にくっきりと分かれた髪に、少し童顔なかわいらしい顔、身長はよく分からないが多分小さくも大きくもない、ちょうどいいサイズだった。
「昼には戻る。」
「承知致しました、いってらっしゃいませ。」
光瑠さんは、私の肩を掴むと、屋敷の扉を出ようとした。
「あのっ…どこにっ」
困惑している私をみてか、周りのメイドさんがクスクスと笑う。
「真希様、後でお話聞かせてくださいねっ」
愛花ちゃんは私の傍によると耳元でそう呟いた。
「お話って…」
「グズグズするなっ!」
いつまでも愛花ちゃんと話している私に、苛立った光瑠さんは、強引に引っ張って私を車に乗せた。
「うわっ…」
これ…リムジンってやつだ…
初めて入るその高級車はやはり無駄に広くてどこに座っていいか分からない。
「そんな奥に行かなくても、あと一人しか乗らない。」
光瑠さんは、奥へ奥へつめようとする私の腰を掴んで自分のすぐ隣に座らせた。
「あと…もう一人?」
腰に回された腕を掴んで私は光瑠さんを見上げた。
「もう来る。」
光瑠さんはそれだけ言って、軽くスモッグのかかった窓を見た。
誰?
会社の人…?
ていうかまだどこに行くかも聞かされてないんだけど。
一向に教えてくれる気配がないので、私は何も言わず黙って待つことにした。
「申し訳ありませんっ!!」
三十秒も待たないうちに突然車の扉が開いたと思ったら、大きな声が車に響いた。
ええっ…?!
あんまり必死に謝っているので頭頂部しか見えない。
「そんなところで突っ立ってる暇があったら、早く乗れ」
「本当にすみませんでしたっ!」
まるで重大なミスを犯したのかと言うくらいの勢いの彼は、光瑠さんの声に顔を上げると私と目を合わせた。
「うっえっ…あのそちらの方はっ…」
口をモゴモゴさせた彼は、顔を顕にさせた。
七三にくっきりと分かれた髪に、少し童顔なかわいらしい顔、身長はよく分からないが多分小さくも大きくもない、ちょうどいいサイズだった。