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近くて遠い
第18章 時計が狂う
考えないようにすればするほど頭がいっぱいになる…
お母さんが死ぬかもしれない…
そう思ったら、
急に廊下が
いつもより長く感じた。
壁が…
両方の壁が…
中央に迫ってくる。
こわい…
ぐにゃりと視界が歪む。
どうしたんだろう…目眩…?
背中から、
恐怖という波が襲ってくる。
逃げなきゃ…
私はひたすら走った。
この廊下はいつ終わる?
もしかしたら、ずっと走らなきゃいけないんだろうか…
次第に背後から感じていた恐怖を前方からも感じる。
大丈夫だ。
もうすぐ曲がり角だ。
そしたら誰かいるはず…
誰か…
誰か……
光瑠さんっ…
ふと角を曲がろうとした時、急にステッキが見えた。
ほら、大丈夫、誰かいる…
そう思ったのと、
ぶつかる!
と思ったのが同時だった。
「あっ…きゃぁっ!!」
私はそのステッキにつまずいて、膝をついて転んだ。
しばらく、何が起こったのか分からなかった。
私の左にはステッキがあって…
痛い……
身体を庇おうとして咄嗟についた手がじんわりと痛み出した。
「真希様っ!」
背後から、
老人の声が聞こえた。
ああ、
古畑さんだ…
そう思って振り返ろうとした時、
「大丈夫ですか!!!申し訳ない…」
と別の男の声がした。
お母さんが死ぬかもしれない…
そう思ったら、
急に廊下が
いつもより長く感じた。
壁が…
両方の壁が…
中央に迫ってくる。
こわい…
ぐにゃりと視界が歪む。
どうしたんだろう…目眩…?
背中から、
恐怖という波が襲ってくる。
逃げなきゃ…
私はひたすら走った。
この廊下はいつ終わる?
もしかしたら、ずっと走らなきゃいけないんだろうか…
次第に背後から感じていた恐怖を前方からも感じる。
大丈夫だ。
もうすぐ曲がり角だ。
そしたら誰かいるはず…
誰か…
誰か……
光瑠さんっ…
ふと角を曲がろうとした時、急にステッキが見えた。
ほら、大丈夫、誰かいる…
そう思ったのと、
ぶつかる!
と思ったのが同時だった。
「あっ…きゃぁっ!!」
私はそのステッキにつまずいて、膝をついて転んだ。
しばらく、何が起こったのか分からなかった。
私の左にはステッキがあって…
痛い……
身体を庇おうとして咄嗟についた手がじんわりと痛み出した。
「真希様っ!」
背後から、
老人の声が聞こえた。
ああ、
古畑さんだ…
そう思って振り返ろうとした時、
「大丈夫ですか!!!申し訳ない…」
と別の男の声がした。