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近くて遠い
第20章 探り合い
顔に水がかかるので、うつ向こうとすると、光瑠さんが私の顎を持ち上げた。





「真希……」


光瑠さんの姿が目に入ると、急に息が出来なくなるほど目が奪われた。


上から降る水を浴びて、濡れた髪…


そこから覗く、悩ましげな瞳…


光瑠さんは朝見た時とは比べ物にならないほど、色気を放っていた。




「んんっ……ん…」




ピシャッ……シャァ……ピシャッ…


シャワーの音と水が流れる音。



そして情熱的なキスの合間に流れる吐息…



少しずつ自分の身体が高揚していくのを感じる…。


「ふんっ…ん…」



「はぁっ…真希…」




光瑠さんの低い声がシャワールームに響く…



そして再び、光瑠さんは私の胸元のリボンに手をかけ、それを器用にほどいていった。



はだけた胸元にシャワーのお湯があたる。


「ひっ…ひか…るさんっ…」


止まらないキスの合間に、私は光瑠さんの名を呼ぶ。


大きくて熱を持った光瑠さんの手が私の鎖骨を厭らしく撫でて、そのまま胸元で大きく開いたワンピースをさらに下へと下げていく…



「んっ…!」



露になった下着を私は手で隠した。



光瑠さんはその手を掴んで退かそうとしながら、私の首筋に唇を落としていった。


「はぁ…はぁ…あっっ…光瑠さんっ!ちょっ…」



「……脱がなきゃ洗えない」


光瑠さんはそう呟きながら、鎖骨に舌を這わした。




「一人でっ…一人で洗えるからっ…!ひゃぁっ」



ストンっ……とワンピースが落ちた。




「…こんなにガクガクしてちゃ、洗えないだろう」



少しきつい目をしながら光瑠さんが静かに言った。



この人…


本当にっ…
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