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近くて遠い
第25章 符合
「かなめーー!」


ふと

隼人が遠くから勢いよく走ってきて、要さんの胸に飛び込んだ。


「うおっ!びっくりしたぁ!なんだ?!」



咄嗟のことにウッと声をつまらせた要さんは、隼人の勢いに身体を後ろに少し倒しながら、大きく目を見開いた。



「これあげるー!」



「何だ?」



隼人は手に握っていたものを要さんの手に乗せた。



「まつぼっくり!」



そこには大きなまつぼっくりが一つ置かれていた。



要さんはそれを確かめるように握る。



「俺にくれるのか?」



ニコッと笑って要さんが言う。



「うん!友達の印だから、無くしちゃダメだよ!」



無垢な笑顔を私は黙って見ていた。



そうすることで、いつもの自分を取り戻そうとしていた。



「ありがとな」



要さんはそう言って、手をふらふらと動かして隼人の頭を見つけると、隼人の髪がくしゃくしゃになるほど大きく撫でた。



これでいい──


名乗ることはしないで、このまま穏やかな日々を…。



「真希様っ!!!!」



そう思っていた矢先、突然名前を呼ばれて顔を上げると愛花ちゃんが慌てて走ってきた。



「真希様!!いらっしゃった…あっ、関根様っ……」



愛花ちゃんは私を見付けた後、要さんを見て、声を上げるとすばやく頭を下げて再び私を見た。



「どうしたの?血相変えて。」



私はベンチから立ち上がって慌てる愛花ちゃんに近付いた。



「真希様!!」


お母様がっ…─────


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