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近くて遠い
第34章 Sweet Night
隼人は昨夜から熱を出し、風邪で寝込んでいることを私は要さんに伝えた。
「かわいそうだな…今日はなしにしますか?」
優しげに顔を歪ませる要さんの言葉に私はゆっくり首を横に振った。
「休日なんで、父がいて…看病しとくから行って来なって…そう言ってくれたので…大丈夫です…」
本当は行くのをやめようと思った。
だけど、例によって隼人が要さんの事をお父さんに話してしまい、私と要さんの関係を勘付いたお父さんは、自分が看病するからと私に言ってきた。
「それは嬉しいけど…真希さんすごい心配そうな顔してますよ?」
要さんは私の顔をのぞきこんで言った。
確かにお父さんに任せていいか、心配だ…
でも…
「心配ですけど…熱も大分下がっているし……お父さんの事、信じてみようと思って。」
色んな事があって、色んな気持ちがうずまいて、
まだ私は戸惑っている。
だけど、恨まないでってお母さんがそう言ったから…
チャンスをくれってお父さんがそう言ったから…
時間はかかるかも知れないけど、お父さんとの関係を修復させようと決めたのだ。
「そうですか」
優しく微笑む要さんにコクンと私は頷いた。
「要様、出発しますよ。」
運転席から斎藤さんが声をかけたのに、要さんが返事をした。
「隼人がいないなら、ちょっと大人のコースに変更しましょう。」
「えっ…?」
そういえば、まだ行く先も何も知らされていない…
一体どこに行くんだろう…
大人のコースって、私まだ17なのを要さんは知っているんだろうか…?
「……その前に、着替えましょうか。」
要さんが私にぴったり身体をつけ、肩に腕を回した。
その仕草にいちいちドキドキしてしまう。
「着替えるって……?」
一応持っている中では一番かわいめのニットのワンピースを着ていた私。
だけど、バッチリスーツを着こなす要さんの隣にいるととても浮いてしまっているのは事実だ。
「かわいそうだな…今日はなしにしますか?」
優しげに顔を歪ませる要さんの言葉に私はゆっくり首を横に振った。
「休日なんで、父がいて…看病しとくから行って来なって…そう言ってくれたので…大丈夫です…」
本当は行くのをやめようと思った。
だけど、例によって隼人が要さんの事をお父さんに話してしまい、私と要さんの関係を勘付いたお父さんは、自分が看病するからと私に言ってきた。
「それは嬉しいけど…真希さんすごい心配そうな顔してますよ?」
要さんは私の顔をのぞきこんで言った。
確かにお父さんに任せていいか、心配だ…
でも…
「心配ですけど…熱も大分下がっているし……お父さんの事、信じてみようと思って。」
色んな事があって、色んな気持ちがうずまいて、
まだ私は戸惑っている。
だけど、恨まないでってお母さんがそう言ったから…
チャンスをくれってお父さんがそう言ったから…
時間はかかるかも知れないけど、お父さんとの関係を修復させようと決めたのだ。
「そうですか」
優しく微笑む要さんにコクンと私は頷いた。
「要様、出発しますよ。」
運転席から斎藤さんが声をかけたのに、要さんが返事をした。
「隼人がいないなら、ちょっと大人のコースに変更しましょう。」
「えっ…?」
そういえば、まだ行く先も何も知らされていない…
一体どこに行くんだろう…
大人のコースって、私まだ17なのを要さんは知っているんだろうか…?
「……その前に、着替えましょうか。」
要さんが私にぴったり身体をつけ、肩に腕を回した。
その仕草にいちいちドキドキしてしまう。
「着替えるって……?」
一応持っている中では一番かわいめのニットのワンピースを着ていた私。
だけど、バッチリスーツを着こなす要さんの隣にいるととても浮いてしまっているのは事実だ。