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近くて遠い
第34章 Sweet Night
結局、強く遠慮したのにドレスから何まで要さんはプレゼントだと言って買ってくれた。
一体いくらするんだろうと思ったら、青ざめずにはいられなかったけど、私はすぐに要さんの為すことや言葉に顔を紅くしていた。
再び乗り込んだ車の中、じっと要さんを私は見つめていた。
すべての仕草が優しい…
強引に腕を掴んだり、
そういうことは一切しない。
そんなことを思っていると急に光瑠さんのことを思い出してしまった。
要さんとは正反対の彼…
すぐに怒るし何もかも強引
素直じゃなくて、一言多いことばっかり。
でも…
────────真希…
疲れた顔をしながらも、あの低い声で名前を呼んで優しく抱き締めてくれた…
「どうかしました?」
視線に気付いた要さんが私の方を見た。
バカみたい…
あの優しさは、私に向けられたものじゃなかったのに…
「いいえ、なんでもないです…」
私はやっと今幸せを手に入れたんだから…
もうあのことは無かったことに──
「……」
黙した要さんは、少し切なそうに私を見ていた。
「要様、到着致しました。」
斎藤さんが車を止めて、扉を開けた。
到着…
「一体どこに…?」
要さんが再び私の手を取る。
「喜んでくれるだろうか…」
にこりと微笑む要さんに首を傾げながら、車の外に出た。
「ここは…」
目の前で、何人ものボーイが頭を下げて、いらっしゃいませと口を揃える。
視線をもっと奥に向ければ、きらびやかなエントランスがあって、着飾った一流階級の人々が皆同じ方向へと足を進めている。
高級ホテルだろうか…?
何か催しがあるようだけれど…
「行きましょう…」
要さんは詳しく教えてくれないまま、私を紳士にエスコートする。
何があるんだろう…
私はドキドキしながら、前に進んでいった。
一体いくらするんだろうと思ったら、青ざめずにはいられなかったけど、私はすぐに要さんの為すことや言葉に顔を紅くしていた。
再び乗り込んだ車の中、じっと要さんを私は見つめていた。
すべての仕草が優しい…
強引に腕を掴んだり、
そういうことは一切しない。
そんなことを思っていると急に光瑠さんのことを思い出してしまった。
要さんとは正反対の彼…
すぐに怒るし何もかも強引
素直じゃなくて、一言多いことばっかり。
でも…
────────真希…
疲れた顔をしながらも、あの低い声で名前を呼んで優しく抱き締めてくれた…
「どうかしました?」
視線に気付いた要さんが私の方を見た。
バカみたい…
あの優しさは、私に向けられたものじゃなかったのに…
「いいえ、なんでもないです…」
私はやっと今幸せを手に入れたんだから…
もうあのことは無かったことに──
「……」
黙した要さんは、少し切なそうに私を見ていた。
「要様、到着致しました。」
斎藤さんが車を止めて、扉を開けた。
到着…
「一体どこに…?」
要さんが再び私の手を取る。
「喜んでくれるだろうか…」
にこりと微笑む要さんに首を傾げながら、車の外に出た。
「ここは…」
目の前で、何人ものボーイが頭を下げて、いらっしゃいませと口を揃える。
視線をもっと奥に向ければ、きらびやかなエントランスがあって、着飾った一流階級の人々が皆同じ方向へと足を進めている。
高級ホテルだろうか…?
何か催しがあるようだけれど…
「行きましょう…」
要さんは詳しく教えてくれないまま、私を紳士にエスコートする。
何があるんだろう…
私はドキドキしながら、前に進んでいった。