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第34章 Sweet Night

「んっ…はぁ……はぁ…」


唇がようやく離されると、私は激しくなった息を整えようと呼吸をする。



要さんは私の顔の両脇に手を付いて、微かに唇が触れる距離に止まったまま、私を熱く見つめた。



どちらも息が上がっているせいで、呼吸するたびに相手の熱い吐息が口内に入り込む。






「っ…真希さんっ…愛してる…」



その言葉に私の身体が震えると要さんは私の首筋に吸い付くようなキスをしながら、


私の片胸にゆっくりと触れた。




「あぁっ…やめっ…てっっ…」



その感覚に私は反射的に腕で胸を隠そうとすると、要さんの手がゆっくりと私の身体を這って、スリットから覗いた私の太ももを撫でた。



「はぁぁっ…」



次第に熱くなる自分の身体。


目は潤んできて、見えた照明がぼんやりとしていた。



「っ…ぁ…やっぁっ…」




頬を這った舌が、上方に向かうと、耳を捉えて、わざと音を立てるように要さんが舐める。



太もも撫でていた手が、どんどんとスリットの中に潜って行く。



「かな……めさっ…」



止まらない愛撫。


身体は大きく反応している


なのに……




「愛してるっ……」




要さんが耳元で愛を囁く度に

胸が苦しい。






………私は薄情だ



目が見えなくなっても

私をずっと探してくれていて、


命まで掛けてくれた要さんが


目の前にいるのに





何故か



思い出すのは



───────真希っ…




余裕無さげに


私の名前を囁く


低い声だった。