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近くて遠い
第42章 愛すこと、愛されること
「……変なやつだな。」
しばらく顔の火照りを抑えようとしていると、ベッドがグッと深く沈んだ。
ふぅっと息を吐いて私の隣に腰を下ろした光瑠さんを、私はじっと見つめた。
シャワーを浴びたのか、少しだけ濡れた茶色い髪から綺麗な瞳が覗く。
肌は相変わらず白くて、
この人が好きだと自覚したせいもあってか、今まで以上に美しくて綺麗で……かっこよくみえる…
「どうした…」
私の視線に気付いた光瑠さんと目があって、ドキッ──と心臓が鳴った。
「なっ、なんでもっ…」
平静を装おうとしたら、声が裏返ってしまって光瑠さんに笑われた。
ふと、優しく髪を撫でられて、沈黙が続いた。
ドキドキする。
光瑠さんとの間の沈黙は嫌じゃない…
そう、ずっと続いてもいいってそう思える時間……
顔を上げて見つめ合っていると、光瑠さんが私の頬を見つめて触った。
「………痕(あと)にならなかったか…?」
「え?」
質問の意味が分からなくて、私が聞き返すと、光瑠さんは少し辛そうな顔をした。
「俺が……殴ったときの……」
あ…
あの日…
光瑠さんがパリから帰ってきた日…
要さんを庇った私を殴ってしまったことを言ってるんだ…
「……大丈夫です。すぐに治りましたから…」
私の言葉を聞いても光瑠さんはまだ顔を歪ませている。
「……悪かったっ…あの時はただただ頭にきてっ…感情任せに…っ…まさか、お前に当たるとはっ…」
私は光瑠さんがしてくれているのと同じように光瑠さんの頬に触れた。
「……今日の光瑠さん、謝ってばっかり…」
「……っ…すまん…」
「ほらまた…」
クスっと私は笑った。
そういえば、radiceで光瑠さんの接客をしていたときは逆に、『お前は謝ってばかりで腹が立つ』って光瑠さんに言われたな…
そんなことを思い出して、私はより笑った。
しばらく顔の火照りを抑えようとしていると、ベッドがグッと深く沈んだ。
ふぅっと息を吐いて私の隣に腰を下ろした光瑠さんを、私はじっと見つめた。
シャワーを浴びたのか、少しだけ濡れた茶色い髪から綺麗な瞳が覗く。
肌は相変わらず白くて、
この人が好きだと自覚したせいもあってか、今まで以上に美しくて綺麗で……かっこよくみえる…
「どうした…」
私の視線に気付いた光瑠さんと目があって、ドキッ──と心臓が鳴った。
「なっ、なんでもっ…」
平静を装おうとしたら、声が裏返ってしまって光瑠さんに笑われた。
ふと、優しく髪を撫でられて、沈黙が続いた。
ドキドキする。
光瑠さんとの間の沈黙は嫌じゃない…
そう、ずっと続いてもいいってそう思える時間……
顔を上げて見つめ合っていると、光瑠さんが私の頬を見つめて触った。
「………痕(あと)にならなかったか…?」
「え?」
質問の意味が分からなくて、私が聞き返すと、光瑠さんは少し辛そうな顔をした。
「俺が……殴ったときの……」
あ…
あの日…
光瑠さんがパリから帰ってきた日…
要さんを庇った私を殴ってしまったことを言ってるんだ…
「……大丈夫です。すぐに治りましたから…」
私の言葉を聞いても光瑠さんはまだ顔を歪ませている。
「……悪かったっ…あの時はただただ頭にきてっ…感情任せに…っ…まさか、お前に当たるとはっ…」
私は光瑠さんがしてくれているのと同じように光瑠さんの頬に触れた。
「……今日の光瑠さん、謝ってばっかり…」
「……っ…すまん…」
「ほらまた…」
クスっと私は笑った。
そういえば、radiceで光瑠さんの接客をしていたときは逆に、『お前は謝ってばかりで腹が立つ』って光瑠さんに言われたな…
そんなことを思い出して、私はより笑った。