この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
近くて遠い
第9章 夢と現実
ザー……



誰もいないその道に雨の音だけが響く。


お母さんにバレないように、無理矢理にメイクを落としたせいで目元がヒリヒリした。



なにやってんだろ私…





好きだった雨も


今じゃ私にはかない想いをいたずらに助長させるだけ。




雨に打たれながら、自分にバカじゃないの、と言い聞かせても、それでもまだ心の何処かで期待してる。



────また君に会えるってことだろ…?




会いたい



助けて…




「カナメさん…」



強まる雨の中、私は一人泣きながらそう呟いて、地面に膝をついた。



その時だった




え……………?




強まる雨の中で



長身の傘をさした人物が


私の前方から歩いてくるのが見えた。




まさか……




ドクンと心臓がなり、涙が止まった。




ゆっくりと近付いてくるその人影に私は目を奪われた。





傘のせいで、よく顔が見えない。




もどかしく思いながらも、あまりに大きい期待と不安で身体を動かすことすらできない。




激しい雨音が、その人の足音すらもかき消してしまう。
/518ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ