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近くて遠い
第11章 歪み
「悠月、結婚しよう。」



この人以外に考えられない。

辛いときにその笑顔でいつも支えてくれたのは悠月だった。


「本当に……?」



「本当だ。
お前を愛してる。一生傍にいてほしい。」


両親には求めることの出来なかった揺るぎない愛を光瑠は悠月に求めた。


そしてまた、初めて自分から人を愛したいとも思ったのだ。


「嬉しい…
私も光瑠のこと愛してる…」


愛されること

愛すことの喜び。


光瑠にそれを教えたのは悠月だった。





だが、


運命はどこまでも残酷で



掴みかかった幸せをまた光瑠から奪おうとし



「っ……なぜだっ…」




ベッドに横たわる悠月を見て、光瑠は自分の無力さに腹がたった。



急性白血病。


無情にも病は悠月の身体を蝕んでいった。


直接触れることもできない中で悠月は徐々に弱っていった。



「ひか……る…?」




それでも悠月は笑うことを止めずに光瑠のことを眺めた。



母も父も去って、光瑠にはもう悠月しかいない。




まだ、


まだ時間が欲しい……。




光瑠は祈りながら、毎日病院に通い続けた。



「ひかる……あい…してる…よ…」



「…………俺も……愛してる…っ」




悠月は笑いながら


光瑠は怯えながら



毎日愛の言葉を口にして


お互いの愛を確かめ合った。



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