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不良の彼は 甘くて強引
第2章 運命の日
逃げなくてはと、思う。
でも同時に、この男からは逃げられない
そんな声がどこからか聞こえる…。
足がすくんで全く動けない彼女の目の前で男は止まった。
床に散らばったノートにちらりと目をやる。
「大学生か…」
そう言って
彼女の肩を鷲掴んだ。
──…!!!
反射的に投げかえそうとした柚子は驚愕した。
この男──ッ
全く隙がない…!!
何も…できない!
その様子を他の三人は息をひそめて見守る。
修一と呼ばれた男も例外ではない。
ガクガクと震える彼女の肩を掴んだまま
その男は耳元に顔を近づけ囁いた──
「怖いのかよ…」
「…っ」
全身に鳥肌が立つ
──怖い…ッ !!
「…っ…やッ…!!」
「──…」
逃れようと暴れ出した彼女を見て男はふっと笑う。
次の瞬間、首に強烈な一撃をくらい
わたしは意識を失った。