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不良の彼は 甘くて強引
第2章 運命の日
ドスンッ
鈍い音が響き、男は床に投げ倒された。
その様子を見ていた二人から再び笑みが消える。
「てめぇ!!」
投げられた男がすごい剣幕で起き上がろうとした。
逃げなきゃ!!!
走りだそうとしたその時…
────
カツン...
「──…!?」
静かに響き渡る、足音…
カツ... カツン...
音のする方を反射的に見上げると
「‥!?」
階段を──
ゆっくりと降りてくる男。
その男は下の様子を一瞥すると、余裕のある笑みを浮かべて言った。
「…ハッ、無様なもんだな、修一」
彼女の足元にいる男は悔しそうに答える。
「うるせぇよ、匠」
「お前がやったのか」
階段を降りた男は
ゆっくりと彼女に近づいてくる。