この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
不良の彼は 甘くて強引
第15章 実家

「ねぇ、父さん」

最後に一つ
柚子には聞いておきたいことがあった。


「なんだ?」

「父さんが検事を止めて弁護士になったのは…、人を罰するのが辛かったから?」



柚子の父は、東京を離れると同時に検事を止めた。

代わりに弁護士になった彼は、ここから少し離れた場所に法律事務所を作り、そこで働き始めた。

こんな田舎でどれほどの需要があるのかは知らないが…。



「う~ん…」

娘からの真面目な質問に
父はどう答えたものか悩んだ。


「それは違うなぁ」

「…つらくなかったの?」


父は困ったように頭を掻いた。



「例えばこんな言葉がある。

『罪を憎んで人を憎まず』というものだ 」



「人を憎まず…」



「私たちが裁くのは人じゃなくて、そいつが犯した罪」



「…ふーん」



「だから割り切れるんだ」



そういうものかしら…



「ありがと、じゃあ行って来ます!!」


「気をつけなさいね、着いたら連絡しなさいよ!」


「うん」




再び旅立つ愛娘を
騒がしい蝉の声が後押しする。








/694ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ