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不良の彼は 甘くて強引
第16章 海
♪⌒♪~∫♭~ー♪
駅前の広場にある噴水
そこに腰掛ける一人の女性。
耳にイヤホンをして何か音楽を聴いている彼女は、
ホワイトのさらりとしたワンピースに、可愛らしい麦わら帽子を浅く被っていた。
ワンピースの腰部分はゆるく縛られている。
「…~♪」
軽く首を傾け雲ひとつない真っ青な夏空を眺める彼女の身体は、僅かにリズムをとって揺れていた。
全く警戒心のない彼女。
ガシッ!!!
「!!!」
突然
横から後ろを通り回された手が彼女の口をふさぎ
力強い腕が、がっしりとその動きを封じた。
「…ッ!!!…んむむーー!………、………んむ」
心臓が止まるかと思うほどの驚きに、ふさがれた口からあがった悲鳴。
相手が誰かに気づくと、その声も収まった。
「・・・・」
口を塞がれ身体の自由を奪われたまま
目の前にあるその顔を見る。
逆光ではっきりとは見えないが
自分を覗き込んでいるのは
あの
不敵な笑み。