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不良の彼は 甘くて強引
第17章 深海の魔物
クー クー .....
どこからか聞こえてくるのは
鳥の声…?
波の音──…。
「……ん」
目を閉じて眠る柚子の耳を
そっと撫でる優しい音。
彼女は寝返りをうち、その心地よい自然の奏でるメロディーに耳を澄ました。
ギシッ....
ベッドのきしむ音がした。
だが、夢見心地の彼女はとくに気にすることもなく、ベッドの上で小さく丸まったまま目を開けることはなかった。
身体がふわりと
まるで宙に浮いたような感覚。
変なの……。
柚子は再び深い眠りへと落ちていった──
・・・・・?
「──…、…?」
宙に浮いたような…?
いや、そんなわけない。
パチッ.....!
柚子の目がパチリと開かれる。
「…きゃあっ!!!!」
目を覚ましたわたしがいたのは
彼の、腕の中──