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不良の彼は 甘くて強引
第22章 囚われた生き方
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翔は約束通り
彼女を10時には家に帰した。
「……」
部屋に着いて、ゆっくりとコートを脱いでクローゼットに収める。
柚子は彼からもらったキャンドルを袋から取り出し手にとって眺めた。
《ほんの少しも…綺麗だと…そういう気持ちを持てないならば……》
「…!!」
柚子はふと、あることを思い出した。
「…あ…!」
彼女は鞄から携帯を取り出し
急いで電話をかける。
その相手は美佳であった。
…柚子は一度、心配した美佳に八つ当たりをしてしまってから彼女とは気まずい。
自分勝手なのはわかっているけれど
こんな事を聞けるのは彼女だけだ。
プルル...プルル...
プルル...
「──…美佳ちゃん?…ごめんなさい、こんな時間に…。……相談したいことが、あるの…!」