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不良の彼は 甘くて強引
第26章 連鎖
.......
「──嘘よ」
「…嘘なんか言うかよ」
──市ノ瀬が過去にやってきた事を教えてやろう
そう言って話し始めた健吾の口から発せられる言葉たちに、柚子の声は動揺で揺らいだ。
「…そんなの…っ…」
「全部本当のことだ」
「……!!」
「他には…──」
「…もう…っ…言わないで……」
「……」
もう聞きたくないと俯き首を振る彼女の姿を、健吾はご満悦の様子で皮肉気に嘲笑う。
「…大好きな匠さんの事がよくわかっただろう?」
彼の手が──
柚子の肩をゆっくりと押し倒していく。
「…市ノ瀬はこっち側の人間なんだよ」
手首足首を縛られた彼女からは大きな抵抗の動きは見られず、ただ唇を噛み締めて自らに被さる男から目をそらした。
「…違う…!!」