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不良の彼は 甘くて強引
第27章 柚子の過去
「……!!?」
柚子の身体を抱き寄せる彼の腕の
その力が少しずつ抜けていく──
「…っ…なんで…ッ」
咄嗟に柚子は、匠の背中に手を回した。
「どうして…!?」
恐れていたことが
現実として的中してしまった。
それだけは、言ってほしくなかったのに。
「……」
「今日みたいに…わたしが匠さんに迷惑かけるからですか…!?」
わたしが、弱いから…?
「……」
匠は、自分にしがみつく彼女の腕を掴みゆっくりと外していく。
どんなに強くしがみつこうと…彼からしたらその力は微々たるものだった。