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不良の彼は 甘くて強引
第30章 君、想い…
「君は感じると…っ…そんな声になるのか…!」
「ふぅ…っ…」
彼女の首筋から顔を離し
息を切らす柚子の目を見つめる。
幾度となく、夢の中の彼女が発してきた喘ぎ声。
眠りに落ちたはずの翔を現実に引き戻し、毎晩彼を苦しめ続けたその声よりも…
ずっと、甘い…──ッ
「…柚子…っ…」
腰に絡めていた腕が柚子の背にまわる。
その腕で彼女の身体を引き寄せたところで、胸の愛撫は続けられた。
「……ハァ…ッ…ぁぁ…」
柚子は彼の胸板に手をあてて押し返そうとする。
「…ッ…、…可愛い……っ」
「…んッ……は‥ぁ…!」
何が───
彼をここまで強引にしてしまったのか。
これが、翔の本性だとでもいうのだろうか。
「……せ、先輩…っ……ハ ァ…ンっ」
それとも…
「…ッ…、ハァ‥、──…!」
柚子は唇を引き結び、そして──
抵抗をやめた。