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不良の彼は 甘くて強引
第32章 湧き立つ想い

「…柚子…!」
荒ぶる感情のままに彼女を問い詰めた匠は、自分を睨む柚子の瞳に僅かに怯んだ。
「避けたくせに…」
「……っ」
「何で今さら怒るの!?」
わたしには…
あなたの考えていることがわからない…!
「……」
動揺する匠
柚子の肩を掴んでいた手を片方だけ離し、代わりに壁に付けた。
「なら、もう…お前の中で答えは出たのか?」
「……!」
「お前の想いを…俺に聞かせろ…!」
俺の都合で
お前が怖くて…
悩むお前をほったらかしにしていた。
答えが決まったのなら──
俺は、それを聞かなければならない。
そしてその答え次第で、俺はお前の前から消えなくてはならなくなるだろう。

