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不良の彼は 甘くて強引
第33章 甘くて、強引
「…ゥんッ…」
柚子は瞼を固く閉じ
自分の中に入ってきた彼を感じる──
背後では、深く息を吐き出す匠の吐息が聞こえ、熱いものが耳を掠めた。
先ほどの激しさから一転
彼はやはりすぐには動かない。
「…ハァ…ハァ……」
その止まった時間の中で
自分のナカが蠢き、彼をくわえ込んで纏わりついているのが柚子自身にも感じられた。
彼が動いたら…と考えると
匠の腕を握る手に力が入る。
「…っ…怖がるな…」
彼は柚子の手を片方剥ぎ取ると強く握りかえした。
俺のよりもずっと小さく、柔らかいその手──
握ったその可憐な手を柚子の胸に押し付ける。