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不良の彼は 甘くて強引
第34章 もう一度…
今までの激しさから
一転……
匠は柔らかく、隣の柚子を抱き寄せていた。
柚子の身体はすっかり熱をもち、まだ呼吸も整い切れていない。
それは匠も
同じだったが──
「……ハァ…」
匠の胸で柚子がついた溜め息には疲れと安堵が入り混じっていた。
そんな彼女の細い肩を片手で抱き、もう一方を頭に添える。
彼女の黒髪をゆっくりととかした。
暫くそうやって
一言も喋らぬ二人。
…正直、二人の身体の疲れはピークだったろう。
「……」
それでも匠は眠気が皆無だ。
眠る時間が勿体無い、このまま…柚子を抱いていたかった。
...ギュッ
背に手を回して柚子の身体をさらに引き寄せると
押し付けた彼女の鼓動が匠のそれと重なる。
二人を包む空気が温かくその様子を見守っていた。