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不良の彼は 甘くて強引
第34章 もう一度…
「だがそうだな、確かにこれでは約束と違うか…」
お前が俺を憎んでも逃げられないように
俺はお前を束縛する。
…それが約束。
「──…ならこうするか」
「…?」
「お前が万一、俺から逃げた時のために…人質を用意しておく」
「人質…」
「……、…あの茶髪男で構わない。お前が逃げたら…あいつが痛めつけられることになる」
「…せ…先輩…!?」
「あの男なら、殴りがいがありそうだしな……!」
「……っ」
冗談なのか、本気なのか
柚子には全くわからない。
たがこうなってくると…
彼女に逃げ場はないのが確かだった。
「……」
依然として涙の止まらぬ彼女に匠は軽く笑ってみせる。
そして柚子の上に被さり
唇に…そっとキスをした。