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不良の彼は 甘くて強引
第35章 エピローグ
「……嘘つき」
柚子から小さく声が零れる。
「二年って…いつよ」
その声には若干の怒りが感じられた。
二年で…戻る
帰ってくるって…
約束したじゃないですか。
でも、正確な日にちも会える場所も…あなたは何も言わなかった。
そもそも外国の大学なら
卒業は春ではないのだろうか。
それとも、留学生だけは特別なのだろうか。
「何も知らない…」
柚子は彼の留学先のことを何ひとつ知らされなかった。
少しでも情報があったら…会いたくなってしまうから。
だから彼女には何もわからない。
互いの連絡先も変えてしまっている。
それが…彼との約束だったから。