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不良の彼は 甘くて強引
第8章 S彼とお出掛け
目を覚ますとそこはベッドの上。
勿論、わたしの家ではありません。
しばらくわたしは寝たままの状態で動かずに、自分の周りの状況を確認する…。
それにしても、落ち着かない。
何故かというと、後ろから男の人の手がわたしの肩に添えられているから。
二人とも何も身に着けておらず、一緒の布団にくるまっているのです。
背後から聞こえる寝息からしておそらく彼はわたしの真後ろ、ほんの少しズレたら、肌が密着していまう距離…。
落ち着きません。
わたしは 肩に添えられた腕を持って、ゆっくり向きを変えながらその腕をそっとベッドに置いた。
起こさないように…。
彼は身体をこちらに向けて、片腕で頭を支えて、何とも器用な体勢で寝ていました。
「──…」
わたしはこの時初めて彼の顔をしっかり見たような気がした。
その容貌は…女のわたしが見ても「綺麗」だった。
──悔しいけど
切れ長の目、整った鼻筋、凛々しい眉、引き締まった唇
そしてその頭から伸びる首、肩、腕、胸板には、男らしい逞しさ
友達がみんなして " カッコいい " と形容するのもわかるんです。
──悔しいけど。