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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第18章 視線
「俺なんか一日でも女を抱かなけりゃあ、眠れないたちでね。普通の男なら、週一というわけにはいかない・・・まして奥さんみたいな美人と一緒なんだ、少なくとも三日に一度は」

突然飛んだ平手打ちが、言葉を途切れさせた。

竹内の大きな顔が横を向いて、銀縁のメガネがずれて落ちそうになっている。

「はぁっ・・はぁっ・・はぁっ・・・」

目を真っ赤に充血させて睨みつける香奈子は、肩で息をしていた。

「フフフ・・・・」

竹内は動じる気配も無く、メガネを外すとテーブルにそっと置いた。

「別に恥じる事もない・・・」

低い声の呟きが、不気味に響いた。

目を細めた視線がギロリと突き刺さる。

長年のヤクザな暮しが、普通の男では持ち得ない迫力を竹内に与えていた。

「ああっ・・・」

男が立ち上がると、香奈子は尻餅をつくようにソファーに腰を下ろした。

香奈子の顔が、急に怯えた表情に変わっている。

「していないなら、言い訳なんかしないで堂々としてればいいんだ」

見上げる男は、ただでさえ大きな身体が何倍にも思えてしまう。

その迫力に怒りは一瞬にして消え、恐怖が全身を覆っていた。

スッと足を踏み出すと、ゆっくりと近づいてくる。

「近頃じゃあ、セックスレスの夫婦も珍しくないという」

睨みつける視線が、香奈子から力を奪ってしまう。
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