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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第1章 幸せの風景(第一部)
『フフフフ・・・』

寄り添う母と娘は、顔を見合わせて微笑んでいる。

二人がいる。

幸せの風景がそこにあった。

晴彦は、それが儚く危ういものに感じた。

果たして、二人が本当に自分の家族であるか自信が無くなる程、愛らしい親子である。

美しく若々しい妻は、他人が見れば母よりも姉に思える事だろう。

事実、16歳の娘である圭子に対して母の香奈子はまだ34歳なのだった。

普通の女性なら早く子供を生んだとしても、せいぜい小学校低学年くらいなのに。

「さっ・・・食事にしましょう」

母に促され、圭子も席についた。

青磁のティーポットから注がれた熱い紅茶を一口すすると、母を見た。

「あら、これ・・・?」

「そう・・・・昨日、竹内さんから頂いたお茶よ・・・」

「ふーん・・・」

男の名を聞いた時、晴彦には娘の表情が一瞬曇ったように見えた。

「どう、お味は?」

香奈子が興味深そうに聞く。

「うーん・・・・少し薬みたいな匂いがするけどぉ・・・」

カップを弄びながら呟いている。

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