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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第1章 幸せの風景(第一部)
「無理して、飲まなくてもいいんだぞ」

晴彦が言葉を挟んだ。

「いくらパパの友達が売っている商品だからって、気を使わなくてもいいんだから」

「あら、大丈夫よ」

圭子は明るい声を出した。

「ダイエットのお茶にしては美味しいよ、このレモンティー・・・」

「本当?どれどれ・・・」

母も一口すすると、大げさな表情で言った。

「美味しいじゃない、ねぇ・・・?」

「やだ、ママったらオーバーなんだからぁ・・・」

「フフフフ・・・」

顔を見合わせ、笑っている。

本当に仲がいい。

「ようし、今日から毎日飲んで、やせるぞぉ・・・」

おどけて言う圭子に、いじらしさを感じる晴彦だった。

スリムな身体は母親ゆずりでダイエットの必要等、二人とも無い筈なのに。

父の友人という事で、気を使ってくれているのだろう。

香奈子はともかく、娘の優しい気持ちが嬉しく思える。

「でも、ちょっとガッカリだったな・・・」

「何がだい?」

「パパのお友達だから、少し期待してたの・・・」

「ほう、そりゃどういう事?」

「だって、もっと格好いい人だと思ってた・・・竹内のおじ様って、まるで熊みたいなんですもの」
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