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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第14章 二度目の訪問(第三部)
圭子が忌まわしい体験をする1ヶ月前のことだった。
「おーい、圭子ぉ・・・・もう出かけるよぉ」
「はーい、パパー・・・」
父の声がすると圭子はもう一度鏡を見た後、慌しく廊下に飛び出した。
「ごめんなさいね、ママが寝坊しちゃったから」
香奈子は玄関に駆け寄ると、圭子の制服の襟を直すなど、まめまめしく世話を焼いていた。
眠れなかったのか、疲れている表情は目の下に薄っすらと影が出来ている。
「気にする事はないわ、ママ」
娘は優しい声で慰めた。
「だって、昨日は大変だったんですもの・・・・だいたい、あの人」
言いかけた言葉を途中で遮った圭子は、首をすくめながらドアを開けた。
又、母に咎められないかと気にかけながらも元気な表情を作りなおした。
「いってきまーす・・・・」
「いってらっしゃい・・・・」
送り出す母の声は覇気がなく、夫と娘の耳には届かなかったかもしれない。
車に乗り込む後ろ姿を見送りながら、香奈子は言葉の続きを考えていた。
(だいたい、あの人図々しいのよ)
圭子の言いたい事は分かっていた。
前にもたしなめた事があったが、香奈子にも否定できない気がしている。
それは、気だるい今の状態で説明がつく。
ノロノロとした足取りでダイニングに戻ると、食卓の椅子に腰を下ろした。
力が制御できないのだろうか、ドスンとたてた音は上品な香奈子らしくないものだった。
暫くは何もする気がせず、ボーッとしていた。
眠い筈なのに、神経が昂ぶっている。
「おーい、圭子ぉ・・・・もう出かけるよぉ」
「はーい、パパー・・・」
父の声がすると圭子はもう一度鏡を見た後、慌しく廊下に飛び出した。
「ごめんなさいね、ママが寝坊しちゃったから」
香奈子は玄関に駆け寄ると、圭子の制服の襟を直すなど、まめまめしく世話を焼いていた。
眠れなかったのか、疲れている表情は目の下に薄っすらと影が出来ている。
「気にする事はないわ、ママ」
娘は優しい声で慰めた。
「だって、昨日は大変だったんですもの・・・・だいたい、あの人」
言いかけた言葉を途中で遮った圭子は、首をすくめながらドアを開けた。
又、母に咎められないかと気にかけながらも元気な表情を作りなおした。
「いってきまーす・・・・」
「いってらっしゃい・・・・」
送り出す母の声は覇気がなく、夫と娘の耳には届かなかったかもしれない。
車に乗り込む後ろ姿を見送りながら、香奈子は言葉の続きを考えていた。
(だいたい、あの人図々しいのよ)
圭子の言いたい事は分かっていた。
前にもたしなめた事があったが、香奈子にも否定できない気がしている。
それは、気だるい今の状態で説明がつく。
ノロノロとした足取りでダイニングに戻ると、食卓の椅子に腰を下ろした。
力が制御できないのだろうか、ドスンとたてた音は上品な香奈子らしくないものだった。
暫くは何もする気がせず、ボーッとしていた。
眠い筈なのに、神経が昂ぶっている。