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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第14章 二度目の訪問(第三部)
「ああ・・・・」

額を押さえ、低くうめいた。

(あつ・・・・い・・・)

身体が火照り、やたら喉が乾く。

「風邪、かしら・・・・?」

ティーカップに残るお茶を飲もうとして、手を止めた。

今朝、口にしたレモンティーはひどく苦く感じたからだった。

今はこれ以上飲む気になれない。

それは昨日、二度目の訪問をした男のせいだとは思いたくはなかったが。

『このレモンティーは我が社の主力製品でしてね、美容にいいし、ダイエットにも最適なんですよ』

竹内が自慢するだけあって、その効果は徐々に出始めていた。

ビタミン成分が豊富で味も良く、香奈子と圭子は日に数回ずつ飲むようになっていた。

口に含むと甘酸っぱい味がジーンと身体に染み込むようで、身体も軽くなる気がした。

脂肪を分解する成分があるのだろうか、体重も少し減らす事が出来た。

それだけなら健康食品によくあるタイプなのだが、むしろ食事を取らなくても余り空腹感を覚えずにいられる事に香奈子も感心していた。

年頃の圭子も、母にすすめられるままに飲み続けていた。

身体の調子も良く、テニスの腕前もあがっているらしい。

だが、香奈子にしてみれば体調は良くはなったが、別の面で気にかかるものがあった。

身体が妙に疼くのだ。

夜も余り眠れない日があったりして、そんな時は雑誌を眺めていたりしても、いつもは気にも留めなかったものに心が動かされたりする。

『セックスレス夫婦の実態-妻はこうして性の喜びを知った』

平凡な主婦が夫以外の男達と経験する、レポート風の記事を熱心に読んでしまう。

高校生の娘がいて何だかはしたない気がするのだが、自分も同じような境遇と言えなくもない。
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