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嵐の夜に痕をつけられて
第1章 プロローグ ★
夕方から降り始めた雨は日が落ちると一層激しくなってきた。
窓に叩きつける雨音が暗いオフィスに響き渡る。


「あ、いざわ、さん」

「なに?」

「あ、んっ、ふぁっ」

「聞こえないよ」

「まって、あっ、だめ、あん!」

「少し黙って」

「んんっ!」


相沢が恵の口内を犯す。
相沢の大きな両手が恵の顎と首をしっかりと掴み逃がさない。
恵が息をしようと口を開ける度に相沢の侵入を許してしまう。

いけない、こんな所で何てことをしているんだろう、職場の先輩とどうしてこんなことになってしまったのと焦りと混乱が恵の頭を駆け巡る。

しかし焦りとは裏腹に恵の中はどんどんぬかるんでくる。
混乱が快感に変わっていく。
気持ちいい。
腰がゾクゾクして立っていられない。

犯されているのは口の中だけなのに身体の芯が熱くなる。
触ってほしい。もっと、私に、さわって。


「何も考えないで」

「俺のせいにしていいから」

「今だけ、俺のことだけ考えて」
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