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人生最後のセックス
第1章 人生最後の
そこに彼が熱いものを吐き出し、ぴくぴくと出しながら跳ねるモノに反応して私の体も跳ねる。
深く長い快感は徐々に引いていき、濃い余韻がじんわり残る。彼がぐったりと私に覆いかぶさる。触れる肌が熱い。私の上で出し切って息を整える姿が愛おしい。
「愛してる」
私の言葉に彼の体が強張った。あっと思ったがもう遅い。
肘をついて顔を上げた彼が私を見つめる。片手で私の頭を撫でる。私の目から涙が溢れ、彼の目からも雫がこぼれて私に降りかかる。
「菜乃葉、俺も愛してる」
彼が心なしか薄くなってきている気がした。
「ごめんなさい」
まだ外は暗い。私が口走らなければもっと一緒に居れたのに。
「菜乃葉がいってなくても、俺が我慢できなくていってたよ。菜乃葉からいってくれて嬉しかった」
彼の体温も重さも感じない。
「菜乃葉に出会えて俺は幸せだった。楽しかった。見守ってる。待ってる。誰よりも愛してる。菜乃葉が幸せならそれでいい」
うっすらとしか見えなくなってきている顔に触れようとした。そこに感触はない。
「私も幸せだった。誰よりも愛してる……」
いえたのはそれだけだった。彼は微笑みながら私に触れることのできないキスをして消えてしまった。
声を出して泣いた。叫ぶように泣いた。彼をもう抱きしめることも、彼に抱きしめてもらうことももうできない。
泣きじゃくって泣きじゃくって、気がつけば眠りに落ちて朝になっていた。
目が腫れぼったい。体がだるい。喉がすごく乾いていた。
あれは夢だったんだろうか。それとも幻覚か。
全裸で寝ていたことと、びっしり書き込まれた遺品整理のメモだけが現実だった。
もう少しだけ頑張って生きてみようと思う。
空の上の彼が心配して見ているだけなんて歯がゆいとやきもきしないように。安心して見守ってもらえるように。
深く長い快感は徐々に引いていき、濃い余韻がじんわり残る。彼がぐったりと私に覆いかぶさる。触れる肌が熱い。私の上で出し切って息を整える姿が愛おしい。
「愛してる」
私の言葉に彼の体が強張った。あっと思ったがもう遅い。
肘をついて顔を上げた彼が私を見つめる。片手で私の頭を撫でる。私の目から涙が溢れ、彼の目からも雫がこぼれて私に降りかかる。
「菜乃葉、俺も愛してる」
彼が心なしか薄くなってきている気がした。
「ごめんなさい」
まだ外は暗い。私が口走らなければもっと一緒に居れたのに。
「菜乃葉がいってなくても、俺が我慢できなくていってたよ。菜乃葉からいってくれて嬉しかった」
彼の体温も重さも感じない。
「菜乃葉に出会えて俺は幸せだった。楽しかった。見守ってる。待ってる。誰よりも愛してる。菜乃葉が幸せならそれでいい」
うっすらとしか見えなくなってきている顔に触れようとした。そこに感触はない。
「私も幸せだった。誰よりも愛してる……」
いえたのはそれだけだった。彼は微笑みながら私に触れることのできないキスをして消えてしまった。
声を出して泣いた。叫ぶように泣いた。彼をもう抱きしめることも、彼に抱きしめてもらうことももうできない。
泣きじゃくって泣きじゃくって、気がつけば眠りに落ちて朝になっていた。
目が腫れぼったい。体がだるい。喉がすごく乾いていた。
あれは夢だったんだろうか。それとも幻覚か。
全裸で寝ていたことと、びっしり書き込まれた遺品整理のメモだけが現実だった。
もう少しだけ頑張って生きてみようと思う。
空の上の彼が心配して見ているだけなんて歯がゆいとやきもきしないように。安心して見守ってもらえるように。