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幼なじみとSEX×5 〜ダメだとわかりながら抗えないカラダ〜
第2章 【Chapter2/シラフの5人と……】
またフラついて腰から引き寄せられる。
「ったく、お前大丈夫か?タクシー呼ぼう」
大通りに出ようと歩き出した瞬間だった。
グイッと腕を引かれ蒼介から引き離された私は力の向く方向によろけて動いた。
ボスっと誰かの胸に飛ぶ込む形に。
顔を上げると見慣れた顎ライン。
「此処からは俺が責任持って家まで送りますので」と真剣な京ちゃんが立っていた。
「あ……彼氏さん?じゃ、此処で、お疲れさま、小田切」
「あぁ、ありがとう、お疲れさま」
駅まで向かっていく蒼介の背中を見送り、サーッと酔いの覚めた私は京ちゃんと距離を取った。
「何で来たの?距離置きたいって言ったじゃん」
来てくれて本当は嬉しいのに冷たい態度。
来なければ来なかったでそれほどの気持ちだったんだって今夜いじけるパターンだった。
そうよ、私って恐ろしく面倒くさい女なの。
「考えたよ……たくさん考えた、でも俺は紘子と離れる選択肢はない…!だから距離は置きたくない!許してくれるまで何度だって会いに来るよ……」
色々と考え過ぎて行動に移さないヘタレな男よりかはよっぽど良い。
中身は本当、大好きなままの京ちゃんだ。
背を向けたのに後ろから手を握られて。
「俺が来なかったらさっきの人とこの後何処に行ってたの?」
「何処って……タクシー乗って帰るとこだったわよ」
「もし彼がホテル行こうって言ってきたら?」
「はぁ!?彼はずっと一緒に仕事してきた同期なの、恋愛感情なんてお互いないわ、彼氏居るの知ってるし、今日は元気ない私を励まそうとイタリアンご馳走してくれただけ」
「元気ないの俺のせいだよね、ごめん……でも、男はどこで豹変するかわからない、だから同期であっても2人きりは嫌だ、紘子…自覚なさ過ぎ、どれだけ可愛いと思ってんだよ」
「あぁ、そう、その彼女売ったのそっちじゃん」
「売ってない!俺は……」
痴話喧嘩?と通行人がチラホラ見ている事に気が付いてそそくさと立ち去る私たち。
タクシーを停めて一緒に乗り込んで来たから拒むと「見届けたら帰るから」と言うので仕方なく相乗りさせた。
タクシーの中でも謝るから「もう良い」と窓の外を眺める。
それからは無言で帰路に着いた。