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幼なじみとSEX×5 〜ダメだとわかりながら抗えないカラダ〜
第2章 【Chapter2/シラフの5人と……】
しかも頭の上に腕乗せてくる奴と言えばコイツしか居ない。
「なぁ、腹減らね?イタリアンの美味いお店たまたま知ってるんだけどどうですかね?」
「グググ………残業中よ」
「もうすぐ終わるじゃん」
「可愛い子に誘い断られたの?悪いけど乗り気じゃないから他当たって?」
タイピングに集中してると資料の半分横取りされて自分のパソコン開いて打ち出した。
「え、悪いよ、私のだし」
「同期だろ?頼れよ、ずっとそんな顔してさ、何悩んでるかはあえて聞かないけど励ますくらいはさせてよ、だから美味い飯食って風呂入って早めに寝ろ」
いつも私を合コンのセッティングさせたり顎で使ったりしてた奴が急に優しくなると怖いんだけど。
「あ、カフェオレ飲めたよな?ちょっと一息ついてろよ、その間俺がコレ終わらせてやるからさ、で、飯行こう?勿論俺の奢りで」
「当たり前でしょ、ゴチ…」
「フハハ…!それそれ、そうこなくっちゃ」
ムカつくけど私よりタイピング早いかも。
チャラチャラしてるように見えて仕事はデキる奴なんだよな、石黒蒼介。
営業部のエースで通称チャラ男。
何処にでも愛想振り撒いて数々の女を勘違いさせてきた奴。
急いで2人で退勤して、連れて行ってもらったイタリアンは本当に美味しかった。
赤も白もワインが美味しくて、でも先に真っ赤になったのは蒼介で。
「お前本当にザルだな」って同じ量飲むからよ。
暫くしてから「彼氏と何かあったのか?」と本気のトーンで聞いてきたからドキッとしてしまった。
結局聞いてくるじゃん。
「言いたくないなら無理には聞かない………うん、お前と今日此処来れて良かったわ、それだけ」
酔ってても瞬時に顔色見て汲み取ってくれる。
そういうところ、同期でも凄いなって思うよ。
優しく背中撫でないでよ。
冷たい風当たりたい。
お店を出た後、少しフラついた私を支えてくれる蒼介に礼を言う。
お互い酔ってて顔が近い。
プハッて笑って「ないない、有り得ん」って。
普通なら此処でキス…とか流れでそうなっちゃうパターンなのかも知れないけど、私たちにそれはナイ。